Codex リセット方法|会話・設定・接続を安全に戻す手順
Codexを長く使うほど、前の指示が回答に混ざる、画面を空にしたい、保存した会話からやり直したい、といった場面が増えます。ただしCodexには全状態を一括で初期化する操作はありません。2026年7月の長期スレッド強化も踏まえ、残したい情報を消さずに、会話・設定・接続を目的別に戻す方法を詳しく整理します。
Codexをリセットするときの結論は、最初に戻したい範囲を一つに絞ることです。新しい会話へ切り替えるなら /new、画面と会話を同時に空にするなら /clear、長い会話の要点だけ残すなら /compact を選びます。端末画面だけを消す操作は会話の文脈を残すため、リセットにはなりません。
保存済みの会話を一覧から外したいだけなら、削除より先に /archive を選ぶのが安全です。/delete は会話記録とそこから派生した会話を消し、元へ戻せません。アカウントを切り替える目的なら /logout、進行中の端末処理を止めるだけなら /stop と、役割を分けて判断します。
会話を新しくしても、config.toml の設定やリポジトリ内の指示、Remoteの端末登録は残ります。挙動まで変えたい場合は、まず /status で現在値を確認し、設定を必要な項目だけ戻すのが基本です。症状と対象を切り分ければ、大切な会話やプロジェクトを消さずに復旧できます。
目次 (22)
- Codexのリセットは「何を残すか」で選ぶ
- 画面だけ消す操作と会話のリセットは違う
- 長いだけなら消さずに圧縮できる
- 会話をリセットする基本手順
- Step 1: /statusで現在の状態を確認する
- Step 2: 会話だけ切り替えるなら/newを使う
- Step 3: 画面も空にするなら/clearを使う
- Step 4: 新しい会話で前提を短く渡し直す
- 保存済みセッションを整理・削除する
- あとで戻す可能性があるなら/archive
- 完全に不要な会話だけ/delete
- 続きを使うなら/resumeで選び直す
- 設定やCodexの挙動を戻す
- まず現在値と変更箇所を特定する
- 会話のリセットで残るものを理解する
- サインイン状態を解除するなら/logout
- 進行中の処理とRemote接続をリセットする
- 端末処理だけ止めるなら/stop
- Remoteで端末が見えない場合の確認順
- サインアウト後は接続許可を入れ直す
- 症状別に選ぶCodexリセット早見表
- まとめ
Codexのリセットは「何を残すか」で選ぶ
「Codexをリセットしたい」という言葉には、少なくとも画面を消す、会話の文脈を切る、保存済みの会話を片付ける、進行中の処理を止める、設定を戻す、サインイン状態を解除する、端末間の接続をやり直す、という異なる目的が含まれます。これらを同じ操作で済ませようとすると、必要な履歴まで失ったり、反対に設定だけ残って症状が変わらなかったりします。
2026年7月21日に公開されたCodex CLI 0.145.0では、長期スレッドの検索や再開、保存名、メモリーなど、会話を長く使うための機能が強化されました。長い会話を一律に捨てるのではなく、要約して続ける、別の会話へ分ける、保存して一覧から外す、といった選択がより重要になっています(出典: Codex changelog)。
画面だけ消す操作と会話のリセットは違う
端末の表示を消しても、Codexが参照する会話内容まで消えるとは限りません。公式コマンドの説明では、/clear は端末表示を消して新しい会話を始める一方、端末側の画面消去だけでは現在の会話が続きます。前の依頼を参照させたくない場合は、見た目ではなく会話IDが切り替わる操作を選ぶ必要があります(出典: Developer commands)。
長いだけなら消さずに圧縮できる
回答が遅い、残り文脈が少ない、過去のやり取りが増えすぎた、という場合は、会話そのものを捨てる前に /compact を試せます。このコマンドは会話の重要点を短くまとめ、以後のやり取りに必要な内容を残します。作業方針や確認済みの事実を保ったまま余裕を作れるため、数日続く改修では新規会話より適する場合があります。
会話をリセットする基本手順
会話の文脈を切りたい場合は、いきなりファイルや保存データを消す必要はありません。Codex CLIには、現在の端末を保ったまま新しい会話を作る方法と、画面も空にして新しい会話を作る方法が用意されています。どちらもプロジェクトのファイルや設定を削除する操作ではないため、「前の指示だけを切り離したい」という場面で最初に選べます。
Step 1: /statusで現在の状態を確認する
まず /status を入力し、使用中のモデル、残り文脈、書き込み可能な場所、承認の状態を確認します。症状が「前の会話が混ざる」のか、「設定が想定と違う」のかをここで分けておくと、不要なリセットを避けられます。確認結果は短くメモしておくと、新しい会話へ移った後の比較にも使えます。
/status
Step 2: 会話だけ切り替えるなら/newを使う
端末の表示を残しつつ、同じリポジトリで新しい会話を始めたい場合は /new を使います。公式説明では、CLIを終了せずに新しい会話へ切り替え、以前の会話は保存されたままになります。過去の出力を画面で見比べたいときや、別の論点を白紙の文脈から相談したいときに向いています。
/new
Step 3: 画面も空にするなら/clearを使う
端末表示と会話の文脈を一緒に新しくしたい場合は /clear を使います。公式ページでは、/clear は新しい会話を始める点が単なる画面消去と異なると説明されています。表示の混雑も解消したいときに便利ですが、進行中の処理がある間は使えないため、完了を待つか、必要に応じて処理を止めてから実行します。
/clear
Step 4: 新しい会話で前提を短く渡し直す
新しい会話が始まったら、目的、対象範囲、完了条件を一度に詰め込みすぎず、短く渡し直します。前の会話から必要な判断だけを移し、推測や失敗した案まで貼り直さないことがポイントです。リポジトリ内の指示ファイルは引き続き参照されるため、その内容と矛盾しない依頼になっているかも確認します。
保存済みセッションを整理・削除する
会話を新しくする操作と、保存済みセッションを整理する操作は別です。/new や /clear を実行しても、過去の会話が直ちに削除されるわけではありません。あとで再開する可能性があるなら一覧から外すだけに留め、個人情報や誤って作った会話を確実に消す必要があるときだけ削除を選びます。公式ページも、保管と永久削除を明確に分けています。
あとで戻す可能性があるなら/archive
/archive は現在の会話を保管状態にしてCodex CLIを終了します。会話記録はローカルに残るため、必要になれば codex unarchive <SESSION> で戻せます。案件が一区切りした、一覧を見やすくしたい、ただし判断経緯は残したい、という場合に適しています。迷う段階では削除せず、まず保管を選ぶのが安全です。
/archive
完全に不要な会話だけ/delete
/delete は現在の会話記録を永久に消し、その会話から分かれた子セッションも対象になります。公式説明どおり元へ戻せないため、対象の会話名と内容を確認し、必要な結論を別の文書へ残してから実行してください。単に回答が気に入らない、一覧を片付けたい、という理由だけなら /archive の方が適切です。
/delete
続きを使うなら/resumeで選び直す
リセット後に過去の会話が必要になった場合は /resume を使い、保存済み一覧から対象を選びます。新しい会話へ切り替えた後でも、以前の経緯へ戻れるため、試行錯誤をすべて一つの会話へ詰め込む必要はありません。会話名を分かりやすくしておくと、目的のセッションを誤って開くリスクも減らせます。
設定やCodexの挙動を戻す
会話をリセットしても挙動が変わらない場合は、会話ではなく設定が原因かもしれません。Codexの設定は、チャットをまたいで使う既定値、リポジトリごとの指示、端末や環境に関わる値など、複数の層から構成されます。公式の設定ページも、設定が会話、リポジトリ、端末をまたいで挙動へ影響すると説明しています(出典: Configuration)。
まず現在値と変更箇所を特定する
最初に /status でセッション側の状態を確認し、次に config.toml とリポジトリ内の指示ファイルで、直近に変えた項目を探します。設定ファイル全体を消すと、モデルや承認範囲など無関係な値まで変わるため、問題が起きた時刻と変更履歴を照らし、該当する行だけを戻す方が安全です。
会話のリセットで残るものを理解する
/new と /clear が新しくするのは会話の文脈です。config.toml に保存された既定値、リポジトリ内の指示、プロジェクトのファイルは残ります。新しい会話でも同じ回答傾向や承認状態が続くなら、リセットが失敗したのではなく、永続する設定が正しく読み込まれている可能性があります。変更前の値へ一項目ずつ戻して確認しましょう。
サインイン状態を解除するなら/logout
別のChatGPTアカウントやワークスペースで入り直したい場合は /logout を使います。この操作は現在の利用者についてローカルのサインイン情報を解除するもので、会話を新しくする操作とは目的が異なります。共有端末を離れる場合にも役立ちますが、再び使うにはサインインが必要になるため、作業中の会話を保存してから実行します。
/logout
進行中の処理とRemote接続をリセットする
Codexが反応しないように見えても、会話全体を消す前に、進行中の端末処理やRemote接続の状態を確認します。処理が残っている場合はその処理だけを止め、Remoteで端末が見えない場合はホスト側の起動、通信、アカウントとワークスペースの一致を確かめます。会話、実行中の処理、端末登録を分けて考えると、必要以上の削除を避けられます。
端末処理だけ止めるなら/stop
/stop は現在のセッションから開始されたバックグラウンド端末をすべて止めます。会話記録やプロジェクトのファイルを初期化する操作ではありません。長いテストや開発サーバーが残って次の指示へ進めない場合に使い、停止後は /status と端末出力を見て、止まった対象が想定どおりかを確認します。
/stop
Remoteで端末が見えない場合の確認順
Remoteの接続先がスマホに表示されない場合は、公式のRemote connectionsに沿って、次の順序で確認します。
- ホストのChatGPTデスクトップアプリが起動し、端末がスリープしていないことを確認します。
- ホストとスマホが同じChatGPTアカウント、同じワークスペースを使っていることを確認します。
- ホスト側で他の端末からの接続を許可し、両方のアプリを最新版へ更新します。
- 既存の接続が戻らない場合だけ、ホストに表示したQRコードをスマホで読み取り直します。
サインアウト後は接続許可を入れ直す
公式説明では、ChatGPTからサインアウトするとRemote Controlはオフになりますが、登録済み端末の組み合わせは残ります。再度サインインした後にRemote Controlをオンへ戻せば、以前の接続状態を復元できます。端末登録をすぐ消すのではなく、サインイン状態と接続許可を先に確かめるのが近道です。
症状別に選ぶCodexリセット早見表
Codexの不調は、見た目が似ていても対象が異なります。前の指示が混ざるなら会話、端末の表示が読みにくいなら画面、長い会話を続けたいなら文脈量、保存一覧を片付けたいならセッション、別の利用者へ切り替えたいならサインイン、処理が止まらないなら端末処理を見ます。次の表で最小の操作を選び、解決しなければ一段ずつ範囲を広げてください。
| 症状 | 最初に試す操作 | 残るもの |
|---|---|---|
| 前の指示を参照させたくない | /new |
以前の会話、設定、ファイル |
| 画面も会話も新しくしたい | /clear |
保存済み会話、設定、ファイル |
| 長い会話の要点を残したい | /compact |
要約された文脈、設定、ファイル |
| 会話を一覧から外したい | /archive |
復元できる会話記録 |
| 会話を完全に消したい | /delete |
設定、プロジェクトのファイル |
| 別の利用者で入り直したい | /logout |
設定、プロジェクトのファイル |
| 残っている端末処理を止めたい | /stop |
会話、設定、ファイル |
| Remoteの接続先が見えない | アカウントと接続許可を確認 | 会話、端末登録 |
操作後は同じ短い依頼を一度だけ送り、症状が再現するかを確認します。複数の操作を続けて行うと、どれが効いたか判断できません。直らない場合はエラーメッセージ、実行したコマンド、/status の結果、発生時刻を控え、設定か接続かを改めて切り分けます。
まとめ
Codexのリセットで重要なのは、全体を消すことではなく、問題のある層だけを新しくすることです。会話なら /new または /clear、長い文脈なら /compact、保存整理なら /archive、端末処理なら /stop を選びます。/delete と /logout は影響を理解してから使い、設定が原因なら config.toml などの変更箇所だけを戻します。
長期スレッドを扱いやすくなった現在は、会話を捨てずに要約・保管・再開する選択肢も充実しています。まず /status で状態を確かめ、最小の操作を一つ実行し、同じ条件で結果を比べるのが安全な復旧手順です。公式のDeveloper commandsも併せて確認すれば、今使っているCodexに合う操作を選べます。