Codex のタスク停止: キャンセルの手順と中断後の再開方法
Codex は一つのタスクを完了するまで数十分以上かけることがある。作業の途中で方針を変えたい、間違ったリポジトリを指定してしまった、あるいはコストを節約したいという場面では「実行中のタスクをどうやって止めるか」が重要になる。本記事では Codex のタスクを止める具体的な手順を、アプリ版と CLI 版それぞれで整理し、停止後に進捗がどうなるか・中断後に再開する方法まで順に説明する。
Codex のタスクを止める操作は「キャンセル」と「タスクの放棄(削除)」に大別できる。アプリ版ではタスク一覧の実行中カードに表示される停止ボタンを押すとキャンセルシグナルが送信され、数秒から十数秒でタスクが終了状態に遷移する。CLI 版では `Ctrl+C` を 1 回入力すると中断シグナルが送られ、現在の処理ステップを安全に終えてから停止する。
停止時点までにコードへ書き込まれた変更はそのままサンドボックスのファイルシステムに残る。アプリ版では停止後もタスクの状態がクラウドに保存され、「続きから始める」ボタンで同じコンテキストのまま再開できる。CLI 版は `codex continue-session` コマンドで中断前のサンドボックス状態を引き継いで再開できるが、`--dangerously-allow-network` などの実行時オプションはセッションをまたいで保持されないため再指定が必要だ。
タスクを止めるべき代表的なタイミングは、プロンプトの対象が間違っていたと気づいたとき・消費クレジットが予算を超えそうなとき・同じエラーをループしているときの 3 つだ。Goal Mode のような長時間タスクでは進捗をこまめに確認し、方向がずれていればすぐに止めて指示を修正してから再開する習慣が、無駄なクレジット消費を抑えるうえで効果的になる。
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タスクを止める前に知っておくこと
Codex がタスクを実行中に行う変更は、ユーザーのローカル環境ではなくクラウド上の隔離されたサンドボックスの中で起きる(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。タスクが途中で止まっても、ローカルのコードベースやブランチに即座に影響は出ない。アプリ版では、タスクが完了または中断された段階でユーザーが明示的に「Apply」または「Push」を操作しない限り、変更はサンドボックスに留まり続ける。
この仕組みは「失敗しても安全」というメリットをもたらす一方で、「どこまで書き込まれたかをすぐ確認できない」というデメリットも生む。本記事の後半で説明する再開・確認の手順を使えば、停止時点の進捗を正確に把握したうえで続きを判断できる。なお、Codex CLI は承認モードで動作しており、ユーザーが明示的に承認した変更のみがローカルファイルに書き込まれるため、CLI 版でも「知らないうちにコードが書き換わっていた」という事態は起きにくい(出典: https://github.com/openai/codex )。
キャンセルと放棄の違い
Codex のタスク停止には、ニュアンスの異なる 2 つの操作がある。
- キャンセル (Cancel): 実行中のタスクに停止シグナルを送る。現在のステップが安全に終わり次第、タスクが終了状態へ遷移する。アプリ版ではタスクの状態がクラウドに保存されるため、その後の再開が可能だ。
- 削除/放棄 (Delete): タスク自体を一覧から消去する。削除するとサンドボックス上の変更は破棄され、再開できなくなる。アプリのバージョンによっては「Cancel」と「Delete」が別ボタンとして表示される場合があるため、迷ったら先に「Cancel」を選択してから状態を確認するのが安全な手順だ。
Codex アプリでタスクをキャンセルする手順
Codex のデスクトップアプリ(macOS / Windows)では、実行中のタスクカードに「Stop」または「Cancel」ボタンが表示される。以下の手順でキャンセルを行う。
Step 1: タスク一覧を開く
ChatGPT または Codex のデスクトップアプリを起動し、左サイドバーまたはメイン画面のタスク一覧を開く。実行中のタスクには「Running」や「In progress」といった状態バッジが付いている。複数のタスクを並行して走らせている場合は、止めたいタスクを正確に特定してから次の操作に進む。
Step 2: 停止ボタンを押す
タスクカードにカーソルを合わせると表示される停止ボタン(■ アイコン または「Stop」テキストボタン)をクリックする。Codex は現在の処理ステップを安全に終えてから停止するため、クリック直後に止まらない場合がある。通常は数秒から十数秒で「Stopped」または「Cancelled」状態へ遷移する。ネットワーク状況が悪い環境では遷移に時間がかかることもあるが、二重クリックは避けた方が望ましい(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。
Step 3: 進捗を確認する
タスクが停止状態になったら、タスクの詳細画面を開いてログと差分(diff)を確認する。ログパネルには各ステップの実行結果が時系列で表示されており、最後に書き込まれたファイルと変更内容を把握できる。変更内容が意図通りであれば「Apply」から取り込み、不要であればそのまま放置するか「Delete」で破棄する。
Codex CLI でタスクを中断する手順
Codex CLI(@openai/codex パッケージ)を使ってタスクを実行中の場合、停止操作はターミナルで完結する。
Step 1: Ctrl+C を 1 回入力する
ターミナルで Ctrl+C を 1 回押すと中断シグナルが送信される。CLI は現在実行中のステップを安全に終えてから停止する動作をとるため、入力後しばらく待つのが基本だ。強制終了が必要な場合は Ctrl+C をもう 1 回押すと即時終了できるが、書きかけの変更が不完全なままファイルに残る可能性があるため注意が必要だ。一度目の入力後に 5〜10 秒待ってもプロセスが止まらない場合のみ、二度目の入力を検討する(出典: https://github.com/openai/codex )。
Step 2: 変更の確認
CLI が停止すると、変更が適用されたファイルの一覧が表示される。承認済みの変更はローカルのファイルシステムに書き込まれているため、git diff で内容を確認できる。変更を取り消したい場合は git checkout . または git restore . で元の状態に戻す。
Step 3: continue-session で再開する
CLI で途中まで進めたセッションを再開するには、次のコマンドを実行する。
codex continue-session
このコマンドは前回のサンドボックス状態を引き継ぎ、中断前のコンテキストを維持したまま新しい指示を受け付ける。ただし --dangerously-allow-network や --approval-policy などの実行時オプションはセッションをまたいで保持されないため、必要なオプションは再実行時に再指定する。2026 年 6 月 9 日にリリースされた安定版 0.139.0 では continue-session の応答性が改善されており、中断後の再開がより安定して動作する(出典: https://github.com/openai/codex/releases )。
停止後の進捗はどうなるか
停止後の挙動はアプリ版と CLI 版でやや異なる。
アプリ版では、停止時点までの変更がクラウドのサンドボックスに保存される。タスクの詳細画面で差分とログを確認でき、「続きから始める(Continue)」を押せば同じコンテキストで作業を再開できる。確認して「Apply」を操作した場合のみ変更がリポジトリに反映される仕組みになっており、「Delete」を選択するとサンドボックス上の変更は完全に破棄される(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。
CLI 版では、承認モードを通過した変更がローカルのファイルシステムに直接書き込まれている。中断後に git status と git diff で現在の状態を確認し、変更が意図通りであればコミットを進め、不要であれば git restore . で元に戻す。その後 codex continue-session で中断前のコンテキストを引き継いで新たな指示を渡すことで、同じタスクの続きを進められる(出典: https://developers.openai.com/codex/changelog )。
Goal Mode のタスクを途中で止めるには
2026 年 6 月に正式機能となった Goal Mode は、数時間から数日にわたる大規模タスクを自律実行するモードだ(出典: https://openai.com/index/codex/ )。このモードでは、ユーザーがデスクを離れた後も Codex が進捗を積み上げ続けるため、「途中で止めたい」と思った際にアプリを開いていない状況も起きやすい。
Goal Mode のタスクを止めるには、スマートフォンの ChatGPT アプリまたはブラウザから Codex のタスク一覧を開き、実行中のタスクに対してキャンセル操作を行う(出典: https://openai.com/index/work-with-codex-from-anywhere/ )。操作の流れはデスクトップアプリと同じで、停止ボタンを押すとサーバー側へキャンセルシグナルが送信される。Goal Mode は長時間動くぶん、進捗のずれが大きくなる前に気づいて止めることが重要だ。こまめに進捗を確認する習慣をつけることで、方針がずれたタスクに無駄なクレジットを消費し続けるリスクを下げられる。
タスクを止めるべきタイミング
長時間タスクをどのタイミングで止めるべきか判断するための目安を整理する。
- プロンプトの対象が間違っていたと気づいたとき: 誤ったブランチ・ファイル・リポジトリを指定したと気づいた場合は、できるだけ早くキャンセルして指示を修正する。タスクが深く進むほど修正コストが大きくなるため、開始直後の確認が重要だ。
- 同じエラーをループしているとき: ログを確認して同じエラーを繰り返しているなら、タスクが自力で抜け出せない状態に陥っている可能性がある。一度止めてヒントを補足した指示を加えてから再開すると解決しやすい。
- クレジットの消費ペースが速いとき:
codex usageコマンドまたはアプリの使用状況画面でクレジット消費を確認し、予算に対して割が合わないと判断したらタスクを分割し直す。消費ペースが急に上がった場合はループや無駄な再試行が起きていることが多い(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。 - 成果物の方向性がずれていると気づいたとき: 途中の diff を確認したとき、求めていた変更と大きくずれていたら早期に止める。完成後に全部やり直すより、途中で止めて方針を修正してから再開した方がコストと時間を節約できる。
よくある質問
キャンセルしたらクレジットは返金されますか?
OpenAI の方針では、タスクが停止・キャンセルされた場合も使用済みのトークンに対応するクレジットは消費済みとして計上される。タスクを止めても既に使ったクレジットは戻らない。コスト削減のためには、タスクが本格的に走り出す前にサンドボックスの初期化ログを確認し、内容に問題があれば早期にキャンセルする習慣が効果的だ(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。
停止したタスクのコードはどこで確認できますか?
アプリ版ではタスクの詳細画面のログパネルと差分ビューで確認できる。CLI 版では承認済みの変更がローカルのファイルシステムに書き込まれているため、git diff または git status で確認できる。
停止後すぐに別のタスクを始めても問題ありませんか?
問題なく別のタスクを開始できる。Codex は複数タスクの並行管理に対応しているため、停止中のタスクは後で再開しつつ、新しいタスクを走らせ続けられる。アプリ版では停止中タスクのカードが一覧に残り続けるため、再開するか削除するかを後から判断できる(出典: https://developers.openai.com/codex/app )。
CLI で Ctrl+C 後にセッションが見つからないと表示されます
codex continue-session を実行した際に「セッションが見つかりません」と表示される場合は、CLI のバージョンが古い可能性がある。codex --version で現在のバージョンを確認し、最新版でなければ npm install -g @openai/codex@latest でアップデートする。0.139.0 以降では continue-session の応答性が改善されている(出典: https://github.com/openai/codex/releases )。
まとめ
Codex のタスクを止める操作はシンプルだが、「止めた後どうなるか」を理解しておくと後の判断が楽になる。アプリ版ではクラウドに状態が保存されるため停止後も再開でき、CLI 版では codex continue-session が同等の役割を果たす。Goal Mode のような長時間タスクでは進捗をこまめに確認し、方向がずれていれば早期に止めて指示を修正してから再開するサイクルが有効だ。間違いに気づいたときにためらわずキャンセルし、状態を確認してから再開するという流れを習慣化することで、無駄なクレジット消費を抑えながら作業を前へ進められる。