Codex 速報|Copilot 100 万トークン文脈窓と推論レベル

Codex 速報|Copilot 100 万トークン文脈窓と推論レベル

AI コーディングエージェントの「扱える情報量」と「考える深さ」が、目に見えて広がりました。GitHub Copilot は 100 万トークンの文脈窓と、推論の深さを手で選べる「推論レベル」に対応。OpenAI は Codex アプリを 26.602 へ、Cursor は 3.7 へ更新しています。2026年6月5日の最新動向をまとめました。

本日のヘッドライン

  • 【最重要】GitHub Copilot が 100 万トークンの文脈窓と「推論レベル」の手動調整に対応 — VS Code・Copilot CLI・Copilot アプリで先行提供。設計や多段デバッグには高レベル、単純な生成には低レベルを選べる
  • 【重要】OpenAI が Codex アプリ 26.602 を公開 — アクティビティ分析と共有可能なプロフィールカード、Computer Use の起動準備改善、オンボーディングのロール選択拡張
  • 【注目】Cursor 3.7 がキャンバスの「デザインモード」と「コンテキスト使用状況レポート」を追加 — UI 要素を直接注釈して編集を指示でき、トークン消費の内訳を可視化できる

目次 (7)

結論

本日2026年6月5日(対象期間 6月4日〜6月5日・日本時間)は、各社が「どれだけの情報を、どれだけ深く扱えるか」を一段引き上げた1日です。最大の動きは GitHub Copilot の 100 万トークン文脈窓で、大規模コードベースや長文ドキュメント、複数ファイルにまたがる作業でも文脈を保ったまま処理できるようになりました。あわせて、推論モデルの「思考量(reasoning effort)」をモデルピッカーから手で選べる「推論レベル」が加わり、難度に応じて深さを使い分けられます。いずれも先行提供は VS Code・Copilot CLI・Copilot アプリで、消費クレジットが増える点が明記されています。

OpenAI は Codex アプリを 26.602 へ更新しました。プロフィール画面にアクティビティ分析と共有可能なプロフィールカードを追加し、ChatGPT の一般プラン利用者でも利用ハイライトを確認できます。Computer Use の起動準備(readiness)改善やオンボーディングのロール選択拡張など、運用とオンボーディングの作り込みが中心です。Cursor 3.7 はキャンバスにデザインモードコンテキスト使用状況レポートを加え、UI を直接注釈して編集を指示でき、トークン配分も可視化できるようにしました。

エコシステムでは、Cognition が Devin の「AI 生産性保証」(支払額に見合う価値を出せなければ利用料を肩代わり)と、成果を人間換算工数で測る計測システムを発表。Cline は CLI v3.0.18〜v3.0.20 を連続リリースし、識別性・自動更新・連携の信頼性を高めました。「文脈と推論」「運用と計測」の両輪が同時に前進した格好です。


【1】GitHub Copilot 100 万トークン文脈窓と「推論レベル」— 深さを手で選ぶ

本日の主役は GitHub Copilot です。2026年6月4日、100 万トークンの文脈窓の提供が始まりました(出典: https://github.blog/changelog/2026-06-04-larger-context-windows-and-configurable-reasoning-levels-for-github-copilot/)。大規模なコードベースや長文ドキュメント、複数ファイルをまたぐ作業でも文脈を保ったまま処理でき、先行利用できるのは VS Code・Copilot CLI・Copilot アプリです。対応サーフェスは順次拡大予定とされています。

同時に導入されたのが「推論レベル」です。推論モデルの「思考量(reasoning effort)」をモデルピッカーから手動で調整でき、設計判断や多段のデバッグには高レベル、単純な生成には低レベル、というように難度に応じて深さを選べます。ただし、大きな文脈窓や高い推論レベルは消費クレジットが増える点が明記されており、6月1日に従量課金(クレジット制)へ移行済みの Copilot では、設定の上げ下げがそのままコストに直結します(出典: https://github.blog/changelog/label/copilot/)。

6月4日には他の changelog 群も入りました。失敗した CI 実行を Copilot が修正提案する 「Fix with Copilot」が Pro / Pro+ / Max へ提供され、エージェントタスクの REST API も同プランで利用可能になりました。Copilot Chat はプルリクエストへより豊富な文脈を反映し、Visual Studio 向け Copilot の5月分更新も取り込まれています(出典: https://github.blog/changelog/label/copilot/)。

CLI 側では Copilot CLI v1.0.60-0(プレリリース)が登場しました。差分ビューへ Vim 風の移動キー(g / G / Ctrl+D / Ctrl+U)を追加し、プルリクエスト画面から git worktree を直接作成できるようにしています。クレジット残量がマイナス表示される不具合、Linux でのサンドボックス失敗、symlink 探索の不具合なども修正しました(出典: https://github.com/github/copilot-cli/releases)。


【2】OpenAI Codex アプリ 26.602 — アクティビティ分析・プロフィールカード・ロール拡張

OpenAI は2026年6月4日に Codex アプリ 26.602 を公開しました(出典: https://developers.openai.com/codex/changelog)。プロフィール画面にアクティビティ分析共有可能なプロフィールカードを追加し、ChatGPT の一般プラン利用者でも利用ハイライトを確認できるようにしています。Computer Use の起動準備(readiness)と appshot のエラー報告を改善し、ブラウザ・レビュー画面のフルスクリーン操作、カラースウォッチ、ターミナル整列の不具合を修正しました。あわせてオンボーディングのロール選択肢を拡充し、個別最適化された提案を強化しています。

前日まで追ってきた Codex CLI 0.137.0(F13〜F24 キー対応、遠隔クライアントのペアリング、プラグインの JSON 出力、code-mode 内の Web / 画像ツール拡張)も継続して提供中です(出典: https://developers.openai.com/codex/changelog)。直近では、ホスト型 Web アプリ公開機能 Sites(6月2日)や Amazon Bedrock 経由提供(6月1日一般提供)を投入済みで、週間利用者は 500 万人規模へ拡大したと報じられています(出典: https://openai.com/index/introducing-upgrades-to-codex/)。本日の 26.602 は、新機能の追加というより、利用状況の可視化とオンボーディングの作り込みに軸足を置いた更新です。


【3】Cursor 3.7 — キャンバスの「デザインモード」とコンテキスト使用状況レポート

Cursor は2026年6月4日に 3.7 を公開し、エージェントが生成するインタラクティブ成果物「キャンバス」を強化しました(出典: https://cursor.com/changelog)。新しいデザインモードでは、UI 要素を直接選択・注釈して編集を指示でき、テキストで説明するよりも速く反復できます。

もう一つの目玉がコンテキスト使用状況レポートです。システムプロンプト・ツール定義・ルール・スキルなどへのトークン配分をインタラクティブなレポートとして表示し、追問でカスタム分析もできます。Copilot の推論レベルと同様、「何にどれだけ消費しているか」を可視化する流れが各社で揃ってきました。あわせてキャンバスのフルスクリーン共有、キャンバス内の埋め込みボタンによるプロンプト起動、エラー処理とコンポーネント装飾(チャートのカスタマイズ)も改善しています。

なお、前日に取り上げた Cursor 3.6 の Auto-review 実行モード(許可リスト済みは即時実行、サンドボックス可能なものは隔離実行、それ以外は分類サブエージェントが判断)も継続提供中です(出典: https://cursor.com/changelog)。


【4】Cognition Devin「AI 生産性保証」と Cline CLI 3.0.18〜3.0.20

エコシステムでは、Cognition が成果へのコミットを前面に出しました。Devin が支払額に見合う価値を出せなければ Cognition 側が利用料を肩代わりする 「AI 生産性保証(AI Productivity Guarantee)」を導入し、肩代わりは最大 1,000 万ドルまでとしています(ブログ記事「AI should earn its keep: Introducing the AI Productivity Guarantee」6月4日付、出典: https://cognition.ai/blog)。あわせて、Devin が生み出した価値を「人間の作業何時間分か」で定量化する計測システムを構築し、エンジニアリングのリーダーが生産性向上を具体的に把握できるようにしました(ブログ記事「Estimating the Productivity of an Autonomous AI Software Engineer」6月4日付、出典: https://cognition.ai/blog)。

Cline は CLI を連続更新しました。v3.0.20(6月5日)はインストール済みプラグインのラッパー名を、不透明なハッシュではなく出所(npm パッケージ名 / git リポジトリ / リモートファイル名 / 公式スラッグ / ローカルディレクトリ)から命名するようにし、識別性を高めています。v3.0.19(6月4日)は CLI の自動更新を npm update ベースへ変更し、インストール済みのリリースチャンネルを保ったまま更新が確実に適用されるよう信頼性を向上。v3.0.18(6月4日)は Slack のスレッド処理の修正、中断インジケータの改善、Fireworks AI のモデルレジストリ同期、同梱 SDK の v0.0.43 への更新を行いました(出典: https://github.com/cline/cline/releases)。派手な新機能ではなく、識別性・自動更新・連携の「足回り」を固める更新が並んでいます。


本日の動向まとめ

ツール 内容(2026年6月4日〜6月5日)
GitHub Copilot 100 万トークンの文脈窓と「推論レベル」の手動調整に対応。VS Code・Copilot CLI・Copilot アプリで先行提供、上位設定はクレジット消費増(出典: https://github.blog/changelog/2026-06-04-larger-context-windows-and-configurable-reasoning-levels-for-github-copilot/)
GitHub Copilot(その他) 「Fix with Copilot」で CI 失敗の修正提案、エージェントタスクの REST API を Pro / Pro+ / Max へ。Copilot Chat の PR 文脈強化(出典: https://github.blog/changelog/label/copilot/)
Copilot CLI v1.0.60-0(プレリリース)。差分ビューへ Vim 風移動キー、PR 画面から git worktree 作成、Linux サンドボックス不具合修正(出典: https://github.com/github/copilot-cli/releases)
OpenAI Codex アプリ 26.602。アクティビティ分析と共有可能なプロフィールカード、Computer Use の起動準備改善、オンボーディングのロール選択拡張(出典: https://developers.openai.com/codex/changelog)
Cursor 3.7。キャンバスのデザインモードとコンテキスト使用状況レポート、フルスクリーン共有・埋め込みボタン起動(出典: https://cursor.com/changelog)
Cognition / Devin 「AI 生産性保証」(最大 1,000 万ドルまで利用料肩代わり)と、成果を人間換算工数で測る計測システムを発表(出典: https://cognition.ai/blog)
Cline CLI v3.0.18〜v3.0.20。プラグイン名の可読化、自動更新を npm update ベース化、Slack スレッド処理修正・SDK v0.0.43(出典: https://github.com/cline/cline/releases)

編集部からの展望

本日は、「扱える情報量」と「考える深さ」を利用者が制御する方向への前進が目立ちました。GitHub Copilot の 100 万トークン文脈窓は、複数ファイルや長文を抱えたまま作業できる範囲を一気に広げます。さらに「推論レベル」で思考量を手動調整できるようになったことで、設計や多段デバッグには深く、単純作業には軽く、と難度に合わせた使い分けが可能になりました。同じ日に Cursor 3.7 がトークン配分を可視化する「コンテキスト使用状況レポート」を出したことも合わせると、各社が「どこに、どれだけ消費しているか」を利用者へ開示する流れが鮮明です。クレジット制への移行と相まって、コストと品質のバランスを利用者自身が握る局面に入ってきました。

OpenAI の Codex アプリ 26.602 は、新機能よりも利用状況の可視化とオンボーディングの作り込みが中心で、前日の CLI 0.137.0 や Sites・Bedrock といった基盤整備の延長線上にあります。Cognition の「AI 生産性保証」と人間換算工数の計測は、エージェント導入の意思決定を「成果でどれだけ得をするか」という土俵へ引き寄せる試みで、エンタープライズ採用を見据えた動きと言えます。

次回の注目点は、Copilot の 100 万トークン文脈窓・推論レベルの対応サーフェス拡大とクレジット消費の実例、Codex アプリ系の続報、Cursor 3.7 のデザインモードの実用例、そして Devin「AI 生産性保証」の適用条件です。続報は次回の速報でお届けします。

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